死亡事故とは
-
先日祖父が散歩していて交差点に差し掛かった時に
信号無視をして走ってきたバイクに衝突し、亡くなってしまいました。 -
それはとても残念ですね。
死亡事故は人身事故の中でも最も重大な事故です。
悲しみの中で辛いと思いますが、しっかり賠償請求しましょう。
交通事故は、大きく分けて「人身事故」と「物損事故」があります。
「人身事故」とは、事故によって人が怪我をしたり(身体に傷害を負う)、死亡してしまう事故のことをいいます。この「人身事故」のうち、被害者の方が死亡に至ってしまった場合の事故のことを「死亡事故」と呼びます。
死亡事故による損害賠償請求
-
事故直後は意識があって、病院に搬送された後手術を受けましたが、
2日後に亡くなりました。即死ではないのですが、請求できますか? -
もちろんです。交通事故の場合は緊急車両で病院に搬送され、
治療や手術を受ける場合がほとんどです。
加害者に請求できるもの
被害者が交通事故で亡くなられてしてしまった場合、遺族の方が加害者に損害賠償を請求することができます。
慰謝料
慰謝料とは、交通事故によって受けた苦しみや苦痛を損害ととらえ、損害の賠償を請求することができます。
被害者が亡くなられた場合も、事故に遭われたことに対する精神的苦痛を被ったと考えます。
その場合、被害者の代わりにご遺族などの被害者の相続人によって慰謝料を請求することができます。
またご遺族の方も計り知れない悲しみを負うことになるため、ご遺族自身も加害者に対して慰謝料を
請求することができます。
休業損害
休業損害とは、交通事故による傷害によって休業したために得ることができなくなった収入のことを言います。
交通事故によって傷害を負った場合、傷害に程度によっては仕事をすることができなくなり、
傷害を負わなければ得ることができた収入を、 休業損害として加害者に請求することができます。
死亡するまでの治療費や入院費など
たとえ交通事故の被害者がその後亡くなられた場合も、事故後救急車で搬送され、病院で手当てを受けたり、
数日入院することもあります。
その場合、下記の費用を請求することができます。
- ■ 診療費・治療費・手術費用等
- ■ 入院費用・入院雑費
- ■ 通院交通費
- ■ 付添看護費
葬儀関係費用
被害者の方が亡くなられ、後日葬儀をされた場合、葬儀費用は賠償として認められます。
葬儀費用は原則として150万円の範囲で認められます。葬儀で受け取った香典については賠償金額から差し引かれることはありません。
ただし、香典返しは損害とは認められません。
弁護士費用
交通事故で被害者が死亡した場合、各種の手続きが必要で費用が発生する場合があります。
損害賠償請求の手続きを弁護士に依頼する場合、弁護士費用についても一定の限度で加害者に負担させることができます。
また、訴訟になった場合、損害額の10%程度を交通事故と相当因果関係にある損害として、弁護士費用が損害として認められています。