交通事故コラム

交通事故の相談には何を持っていけばいいの?相談のタイミングは?

交通事故証明書

上記画像の出典:自動車安全運転センターウェブサイト(https://www.jsdc.or.jp/certificate/tabid/112/Default.aspx)

〈質問〉交通事故で弁護士に相談する際の持ち物(資料)はありますか?

先週名古屋市内で交通事故に遭い、今後の相手方との交渉について弁護士に相談したいのですが、相談にはどのような資料を持っていけばいいでしょうか?

〈回答〉交通事故証明書、診断書、修理費用明細書などお手元にある資料をお持ちください。

次の書類がお手元にありましたらお持ちください。ご相談がスムーズに進みます。また、ご相談のタイミングは事故から早ければ早いほど的確なアドバイスを受けることができます。
  交通事故証明書
  刑事記録(実況見分調書,写真撮影報告書等)
  診断書
  診療報酬明細書
  後遺障害診断書
  修理費用明細書
  休業損害証明書
  事故の前年度の収入が分かる資料
  後遺障害等級認定票
  保険会社からの保険金額の提示

弁護士による解説

交通事故証明書

 事故がいつ、どのような場所で起こって、だれが当事者か、といった交通事故の基本的な情報が1~2枚の用紙に記載されているもので、自動車安全運転センターが発行しています。
 最寄りの自動車安全運転センター事務所に申請して入手します。

刑事記録

⑴ 一般刑事事件の場合

 交通事故が刑事事件になっている場合、捜査機関がその交通事故に関して、事故現場の写真を撮影したり、事故当事者の供述をとるなどして、書面で資料を作成しています。
 具体的には、「実況見分調書」、「写真撮影報告書」、当事者や関係者(目撃者など)の「供述調書」などがあります。また、裁判になっていれば、判決書や略式命令書など裁判所が作成した書類もあります。
 これらの刑事記録は検察庁が保管しているため、検察庁に対して保管記録の閲覧・謄写の申請を行って資料を入手します(検察庁に記録の閲覧等を申請する場合には、事前に、交通事故証明書の事故照会番号に記載されている警察署に、照会番号を伝えたうえで、記録がどこの検察庁に保管されているか、送致年月日、送致番号(検番)などを確認しておく必要があります。これらの情報がないと検察庁で記録の特定ができませんので、申請に応じてもらえません。)。
 刑事記録は、弁護士に依頼されれば、弁護士が申請の手続を代理して行います。

⑵ 物損事故の場合

 物損事故の場合、事件は検察庁へ送致されず、実況見分調書なども原則として作成されません。
 もっとも、警察署において「物件事故報告書」という書類が作成されて、取り寄せが可能です。
 物件事故報告書には、事故現場の見取図や事故時の状況などが、当事者の供述をもとにして簡単に記載されています。

⑶ 刑事記録の重要性

 刑事記録は、事故当事者間で事故態様が争いとなっている場合に、決定的な証拠となる場合も多く(例えば、事故を目撃した第三者が立ち合いをした実況見分調書がある場合)、重要な資料といえます。

⑷ 手書きの事故状況図

 刑事記録をお持ちでない場合、事故状況を手書きで図にしたものをお持ちいただくと、ご相談がスムーズに進みます。

治療関係の書類

事故で受傷した場合、治療費や傷害慰謝料など様々の人身損害が発生します。それらの損害を計算する上で、医療機関で作成される次の資料が手掛かりになります。

病院の診断書

 A4用紙1枚程度のもので、傷病名や治療の経過などがわかります。

診療報酬明細書

 治療費などの内訳が記載されています。

後遺障害診断書

 後遺症があり、既に症状固定となっている場合、担当主治医に後遺障害診断書を作成してもらいます。後遺障害等級認定を受けるにあたって非常に重要な資料です。

修理費用明細書

 物損事故で車の修理を行った場合、修理した箇所ごとに修理金額が記載された修理費用の明細が作成されます。
 修理費用の金額や、事故と関連のある損害(修理)であることを証する資料となります。

休業損害証明書

 事故の治療のためやむなく仕事を休んだ場合に、それによってどれだけ収入が減少したかを証明するものです。
 お勤めの方は、保険会社から交付される定型様式の証明書を勤務先に提出して作成してもらいます。

事故前年度の収入がわかる書類

 後遺症が残った場合に、逸失利益(後遺症が残ったことで事故前と同様の労働ができなくなり、それに伴って収入が減少したために失われる利益のこと)の計算をする際の資料として、事故前年度の源泉徴収票、自営業の方は確定申告書の控えなど、事故の前年度の収入がわかるものが必要となります。
 高齢の方の死亡事故の場合には、年金収入を逸失利益として計算することになりますので、年金受給額がわかる書類が資料として必要です。

後遺障害等級認定表

 すでに後遺障害診断書を作成しており、それを保険会社に提出して後遺障害等級認定がされている場合、後遺障害等級認定票が保険会社より交付されます。
 この認定票には、その方の後遺症を何級と認定したかが理由と共に記載されており、後遺障害に関する損害額の計算や後遺障害等級認定の異議申立をする上で、非常に重要な資料となります。

保険会社からの提示

 すでに保険会社との交渉が始まっていたり、保険会社から金額の提示がある場合に、保険会社から、保険金の金額と内訳を記載した書類が交付されていることがあります。
 保険会社が提示している金額が適切か否かを弁護士にご相談されたい場合には、非常に重要な書類ですので忘れずにお持ちください。

まとめ

 以上の書類をお持ちでない場合でも、初回のご相談に支障はありませんので、お気軽にお越しください。
 事故状況や治療状況などをお聞きしたうえで、ご本人様に揃えていただく必要がある書類をお伝えします。