交通事故コラム

判例紹介(過失割合) 駐車場に入ろうとしたバスと駐車場内を通行していた自転車が衝突した事故

監修:弁護士 西野智貴( 弁護士への相談はこちら ☞ お問い合わせ・無料相談予約 

京都地判昭和58年7月4日

駐車場に入ろうとしたバスと駐車場内を通行していた自転車が衝突した事故について、過失割合を判断した裁判例をご紹介します。

事故態様

バスYは、川端通北行車線を北進して、川端通東側にある京都バス駐車場内で給油するため、南行車線を東へ横断して駐車場内に右折進入しようとして、右折指示器を点滅させて駐車場西側出入口(西に面して出入口が2ヶ所あり、うち北寄りの出入口)前の車道中央(南行車線に差しかかった位置)に一時停止し、20ないし30秒の間、信号待ちで停滞していた南行車線の空くのを待ったところ、南行車両が動きだし南行車の1つであったタクシーがバスYに対して道を譲り先に右折するよう促したため、バスYは駐車場西出入口に向け発進し時速約10キロメートルで右折東進し南行車線を横断した。バスYは、出入口右側に気を奪われて、進路左前方の安全を確認しないまま進行し、道路東側歩道直前まで来たとき、自転車Xが対向してくるのを前方約2.5メートルに接近して初めて発見し、危険を感じて直ちに急制動の措置をとったが及ばず、出入口付近でバスYの前部と自転車Xの右側部が衝突した。自転車Xは、一般通路でない駐車場内に北出入口から入り南に向けて進行したのであるが駐車場内には駐車車両があって右前方に対する見通しが良くなかったにもかかわらず、十分安全を確認することなく西出入口付近に至ったとき、突然バスYが駐車場に進入しようとして接近してきているのに気づき、直ちに左へハンドルを切ったものの間に合わずに衝突した。

裁判所の判断

過失割合 自転車(X)30%:バス(Y)70%

バスYには進路左前方の安全確認を怠って進行した過失があるから民法709条に基づき自転車Xの損害を賠償する義務がある。しかしながら、自転車Xにも一般通路でない京都バス駐車場内に進入し同所に出入りする車両の動静に対する注意を怠ったまま不用意に自転車を運転した過失が認められ、本件事故の状況を総合考慮するとバスYと自転車Xとの過失割合は、バスY7割、自転車X3割とするのが相当である。

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