判例紹介(過失割合) 駐車場内でバック同士の車が衝突した事故
監修:弁護士 森戸尉之( 弁護士への相談はこちら ☞ お問い合わせ・無料相談予約 )
松山地今治支判平成20年12月25日
駐車場内でバック同士の車が衝突した事故について、過失割合を判断した裁判例をご紹介します。
事故態様
駐車場において、X車(軽四貨物自動車)が後退を始めたところ、Y車(普通乗用自動車)も後退発進させ、同車に気付いたX車は、同駐車場から道路へ進入するための通行路部分に停車したが、Y車はX車に気付かず後退を続け(後退距離は約5.5メートル)、両車両の後部同士が衝突した。
裁判所の判断
過失割合 車(X)30%:車(Y)70%
Y車には、駐車場内で発進後退するに当たり、後方の動静に注意し、他の車両等の有無及びその安全を確認しつつ徐行して後退すべき注意義務を怠り、自車後方を注視し、その安全を確認することなく漫然後退したことが認められ、他方、X車においても、同様の注意義務があるところ、相当程度後退してから停止したにとどまり、結局は衝突するに至っているから、同様の義務違反があると認められるところ、Y車は衝突に至るまでX車に気付かず、回避措置を全く講じなかったと認められるから、過失割合はX車30%、Y車70%と認めるのが相当である。
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